「Will・Can・Mustが重なる場所にリアルテックがあった」 リアルテック・シンガポール取締役 山本憲志入社インタビュー


左:リアルテックホールディングス株式会社 取締役社長 藤井 昭剛 ヴィルヘルム

右:リアルテックホールディングス・シンガポール 取締役 山本憲志



2022年4月、リアルテックホールディングス株式会社(以下、「リアルテック」)に新しい仲間が加わりました。リアルテックのシンガポール現地法人「リアルテックホールディングス・シンガポール」の取締役として活躍する山本憲志と、リアルテック取締役社長の藤井昭剛ヴィルヘルムに、リアルテック エンビジョンマネージャーの成田真弥が入社に至る経緯や今後の展望について聞きました。



リアルテックチームなら理想の未来を共創できると確信できた


リアルテック入社の経緯を教えてください。


山本

前職からリアルテックと同じディープテック系のVCに勤めていましたし、ある程度の理系のバックグラウンドがあった事もあり、テック投資に興味がありました。前職のVCファンドの投資期間が終了し、シンガポールで新しいチャレンジを探していたタイミングで、日本にいるタイミングでリアルテックのメンバーに会えたのがきっかけです。リアルテックの思想と、どうしてVCじゃないといけないのかという自分の理念が合致していると感じ、入社しました。


理系のバックグラウンドがあったということですが、詳しくお聞かせ頂けますか。


山本

子どもの頃から図鑑が好きで、宇宙がどこまで広がってるのかなどについて考えるのが好きでした。小学生の時、環境問題やエネルギー問題に関する本で読書感想文を書き、区で賞をもらったこともあります。子どもながらに「こういう事に興味を持つ事自体が、社会的に意味があることなんだな」という感覚が芽生えたのはその時です。その好奇心を持ったまま、大学では原子力の研究に進みました。


しかし仕事はファイナンスの方向へ進んだのですね。


比較的数字が得意だった事もあり金融関係の仕事に就きましたが、長年働くうちに自分らしい働き方ができていないような違和感が大きくなっていきました。

必要なお金を必要な人に融通するというファイナンスの役割は重要ですが、その本質的な価値を改めて考えたとき、利用者にとって負担となる手数料を受け取るだけでなく、もっと社会に提供できる価値があるのではないか。そういう考えを持っている自分にとって、ディープテック領域へリスクマネーを供給することは、ファイナンスという分野の社会的意義において、自分の理想に合致していました。


その理想の在り方について、もう少し詳しくお聞きできますか。


山本

現在の社会では、社会性の強い投資はどちらかというとCSRのような社会貢献的な文脈になってしまうことが多いのが現状だと思います。

その点、リアルテックは仮説として「世の中に必要とされているが、技術的な難解さや、知名度の低さから社会にアンダーバリューされている企業がある」としています。そこに投資できれば、投資ファンドとしてきちんとリターンを出しながら社会に還元できるのではないかと思っています。リアルテックが既存の営利組織である企業と社会が本当に求めている価値をすり合わせる起点になれるのではないかと思っています。



チーム一丸となって目標を達成する喜びを分かち合いたい


山本さんを突き動かすエネルギーは何ですか?


山本

一言で表すことは非常に難しいのですが、原体験と言える経験がひとつあります。

私は全校生徒が体育祭に非常に熱心な中高一貫校に通っていて、丸一年かけて体育祭に向けてクラスメイトが一丸となって臨むという文化がありました。高校三年生の時の最後の競技の激しさは、いまだに同窓の友人と会うと必ず話題になるほど強い印象として残っています。自分の中から感情やら体力やら、本当に全てを絞り出すような感覚でした。運動部の生徒もそうでない生徒も一つになって大きな目標に向かう喜びや、全身全霊で戦い抜いた時の達成感は、それ以降味わうことができていません。

もしかすると仕事でも、その時と同じ感覚を求めているのかもしれません。仕事をするうえでロジックも大切ですが、そこは結局は訓練でどうとでもなる部分だと思っていて、それより大事にしていることは自分の感情と好奇心です。自分がどう思うか。どう感じるか。おもしろいか、つまらないか。好きか、嫌いか。そういう素直な感情が一番の原動力だと思うし、それを同じ温度で分かちあえる仲間がいることが理想です。


共創する仲間としてリアルテックを選んでいただけてうれしいです。

リアルテックの仲間とどのような働き方をしたいかイメージはありますか?


山本

リアルテックでは「この投資先について興味があるか、情報はないか」など活発に情報交換や議論がされています。それこそがまさに一人じゃできなくて、チームでないとできない部分です。日本のスタートアップと共同開発してみたいとか、海外の投資案件について日本の詳しい人と協力してDDしていくとか。そういう動きはチームプレーならではだと思います。事業連携でスタートアップ企業同士に限らず、大企業とも一緒に協業できるようにコネクトしていきたいです。

また、仲間達と感情や好奇心をオープンにできるような信頼関係を築いた上で、チーム一丸となって目標を達成する喜びを一緒に味わいたいですね。



ミッションは日本とグローバルの橋渡し


山本さんがリアルテックで活かせるご自身の経験、知識、強み、また自分がいる事でリアルテックが変わると思われる事は何でしょうか。


香港の鉱山開発企業の勤務時代、南アフリカの鉱山にて

山本

自分の個別の技術分野での知識という強み以外にも、いままでキャリアで積み上げた経験があります。東京で有志数人で立ち上げたスタートアップや、鉱山開発を行う香港の事業会社を通して、スタートアップ期における人材やファイナンスで苦労した経験に基づいた知識があること。あとは、海外のスタートアップ経営陣やLPへの対応については前職での経験が活かせると思っています。具体的には、海外の方への表層でのコミュニケーションのコード(決まり)を理解していることはもちろん、投資の条件交渉など、より重要なコミュニケーションに関しても経験があることが力になると思います。

出身大学のキャンパスには起業家も多く、ファイナンスのバックグラウンドとテックの知識を併せ持つような人材も多くいました。そういう人材とのコネクションも積極的に行っていきたいと思っています。


リアルテックで取り組みたいプロジェクトについて教えてください。


山本

基本的にはグローバルファンドをメインに担当し、ディールからDD、最終的に投資委員会で審議するまで一貫して投資プロセスに関わっていくつもりでいます。もちろん投資した後は日本の企業とつなげたり、次の投資のサポートなどの支援も担当します。

海外への投資がメインではありますが、自分が貢献できそうな場面では、日本側の投資案件にも関わっていきたいです。日本のLPが海外で個別に探している技術や企業があったら積極的に繋げるためにサポートをすることで、海外から日本を支援することができると思っています。

前提として、リアルテックとして投資する領域はチームで話し合って決めていくことになります。それ以外で個人的に興味があるのは、地域性のある技術を持っている会社です。米国や中国から世界最先端の技術をコピーしてきて東南アジアに適用するのであれば、リアルテックではない投資家からでも資金を調達できると思います。リアルテックが優先的に投資すべきは、東南アジア発であり、なおかつ地域固有の課題を解決する企業だと思っています。


分野的な興味関心はありますか?


山本

大学で専攻していたクリーンエネルギーや原子力関連には興味がありますが、それ以上の領域にも興味の分野が広がっています。私がなぜテクノロジーを面白いと感じるのかというと、技術を知ると少し先の未来が見通せるようになるからです。技術が先行して世界は変化していきます。それはすなわち、技術を知ると未来を知ることができるということです。

医療、環境汚染、貧困や人権などの全世界的な社会課題を解決する技術が生まれて、世の中を変えていくのを間近で知ることができるし、そこに投資することでその変化をサポートできることが楽しみです。そういった点から、この仕事を一生続けていけると確信しています。


それでは続いて、取締役社長の藤井さんにお伺いします。山本さんを仲間に迎えた決め手は何ですか。


藤井

リアルテックは2020年からグローバルファンドの運用を開始しました。ディープテック領域で世界のリーディングVCになりたいという思いから、まずシンガポールにオフィスを開設すべく、その立ち上げメンバーを探していました。

いろいろな人とお会いしましたが、「これからグローバルで展開していくにあたって、日本と海外のブリッジ役になれる人材」というイメージに山本さんが一番フィットしていました。日本のカルチャーを分かっていながら、海外で長年働いていて海外のカルチャーも分かる方。その要件が強みとして映りました。

そして重要なのがもう一つ、テックへの愛情があることです。ディープテックVCが一生ものと思ってくれている思いはリアルテックの思想と重なるところがあります。未来を創っていくことへの愛も明確でした。


山本さんが仲間になったことで、リアルテックはどう変わっていくと思いますか。


藤井

まず、日本から遠い海外の現場に近いところに人がいるのはディープテック領域においては非常に重要です。実際のプロダクトやソリューションを見て、課題を肌で感じること。机上の空論にならないよう、自分の目で確認しに行ける人がいるということ。こういったことを実体験として吸収できるメンバーが現地にいるのはリアルテックにおいて大きな価値があります。

テック×ファイナンスという独自の文脈を持ち、人の感情や好奇心も大切にする山本さんのような人材の採用は、日本と東南アジアを仕組みと心の両面で有機的に結びつけるための基盤になります。日本のファンドと海外ファンドをつなげていくような動きができれば、リアルテック固有の強みになっていくと思います。ディープテック領域において、日本と海外を一緒に見ることができるVCは少ないです。海外のスタートアップ企業が困ったときに、真っ先にリアルテックを思いつくようなポジションを確立していきたいです。山本さんの採用は、リアルテックが今後さらにグローバルに展開するにあたっての布石になると思っています。


リアルテックの今後のグローバル展開にとって非常に重要な役割を担っているのですね。

最後に山本さんから、今後の抱負をお聞かせください。


日本と東南アジア、そして世界を結びつけていくというミッションにはプレッシャーも感じますが、それ以上に、経験と強い想いがある私が引っ張っていくべきだという使命感が大きいです。また大きな目標にチームで挑むことにもワクワクしています。これほどまでに、自分のやりたいこと、できること、やるべきことが一致した瞬間はありませんでした。

現地のリアリティを肌で感じながら、それを日本の仲間たちと分かち合い、リアルテックの社会実装とグローバルな社会課題解決に全身全霊で挑んでいきたいと思います。


ありがとうございました。一緒に未来を創っていきましょう。




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<プロフィール>


リアルテックホールディングス・シンガポール 取締役

山本 憲志


東京大学工学部(原子力工学専攻)修了後、web系スタートアップの立ち上げや国内外のM&Aアドバイザリー業務に関わる。シンガポールのINSEADにてMBA取得後は香港の鉱山開発企業にて東南アジア・アフリカ地域でのエクイティ投資、コーポレートファイナンス、プロジェクトファイナンスを実行する他、財務・会計・法務・エンジニアリングに及ぶ事業管理に広く携わる。

2018年より、台湾の米系VCにおいてAIや半導体、ヘルスケア領域においてディープテック投資をリードし、北米と東南アジアにおける投資実行からエグジット、資金調達の知見を積む。

2022年4月よりリアルテックホールディングス・シンガポールに参画し、取締役として東南アジアでの投資実行の他、国内投資先の海外進出支援やリアルテックホールディングスの海外事業管理を担当している。



リアルテックホールディングス株式会社 ​取締役社長

藤井 昭剛 ヴィルヘルム



東京大学大学院修士課程(国際協力学専攻)修了後、気候変動対策のインキュベーション事業やアクセレレーターを運営するEIT Climate-KIC(株)に入社。複数部署の立ち上げに関わり、チーム設計・採用・チームビルディング・評価など人事業務に携わる他、2017年には全社の人事制度改革タスクフォースの責任者となる。在籍期間中に、200を超えるベンチャーや新規事業助成(グラント)案件を評価し、助成後のポートフォリオを管理。また、出資先の環境インパクト評価も担当し、幅広い気候変動対策イノベーションに触れる。

2019年3月、チームデベロッパーとしてリアルテックファンドに参画。出資先ベンチャーの成長を加速するための採用・チームビルディング・人事制度設計等、幅広い人事業務のハンズオン支援を行う傍ら、リアルテックファンドのエコシステム形成に貢献する。

2020年5月よりリアルテックホールディングスの取締役社長に就任し、組織全体の運営強化を推進。