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2023年4月10日

組織成長の定石を見出し、地球規模のインパクトを支援する – メンバーインタビュー: 池田真実 / リアルテックホールディングス

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MEMBER INTERVIEW | REAL TECH Holdings | 池田 真美 | 組織成長の定石を見出し地球規模のインパクトを支援する
​<プロフィール> 池田真実 / Mami Ikedaリアルテックホールディングス株式会社  人事新卒で航空会社に入社。その後、グローバルDMC(イギリス)へ転職し、組織改編PJT推進を主導。マレーシアにてBPOマネージャー兼経営企画として2年で0→100人の成長を達成。帰国後はスタートアップにて人事制度設計・運用、チーム組成から実行。 前職では人事機能を強化・内製化を通じて成長に寄与し、マザーズ(現在:グロース)上場を果たす。 2023年、自社人事並びに投資先への人事支援のためリアルテックホールディングスに参画。

地球という規模感でミッションに取り組む「人」に共感

――まずは、リアルテックに入社した経緯を教えて下さい。

人事領域の支援でお誘いのお声掛けをいただいたのが、リアルテックを知ったきっかけでした。 これまで、初期フェーズでの人事業務の設計からチーム組成、レイターステージでは急激な組織拡大に必要な人事運用まで幅広くカバーし上場も経験しました。その経験から、人事のいないIT系スタートアップからのご相談や人事責任者として入社オファーをいただくこともありました。ですが、3〜5年のサイクルで成功まで導くイメージが沸くものの、1社ずつでは支援できる会社が限られてきます。残りの人生の中で何を成し遂げられるのか、どうすればより社会への貢献を最大化できるか、ということを考え始めていた時に、リアルテックに出会いました。

――池田さんにとって想いを持って支援したい企業がたくさんあったのですね。複数のお声掛けがある中で、最終的にリアルテックを選ばれたのはなぜでしょうか。なにか選択のきっかけや想いがあれば教えて下さい。

尊敬する人の言葉によって強く背中を押されたことが大きいです。「人事としての経験をあなたはもう十分やってきた。今度は自身のキャリアやスキルを上げることではなく、今まで培ってきた能力をもっと多くの企業に提供していくべきではないか」と言っていただきました。私自身、社会や人類・地球という規模感でインパクトを与えられるディープテック領域のVCであるリアルテックとその投資先の組織力を上げることは、チャレンジングかつインパクトがあると感じていました。「あなたがこれから一番力を発揮できるところじゃない?」と言われた時に、ハッとしました。

しかし最終的な決め手は、リアルテックの「人」でした。面談したリアルテックのメンバーは、常に「地球」や「人類」を対象としたミッションを、それぞれの言葉で熱く語っていました。世界や未来に対して責任を感じ、自分事として行動している人が集まった会社は珍しいと思います。経営企画や人事などはどの企業でも必要とされうる機能ですが、だからこそジョインする決め手は、企業のカルチャーを形作る存在である「人=誰とどのようなミッションを共にするか」なのだと思います。

――なるほど。確かにメンバーや投資先企業の共通の主語は常に大きな規模で、そして常に本気ですよね。そんなリアルテックでは、具体的にどのような取り組みやプロジェクトを考えられていますか。

リアルテックでは、REAL TECH Boosterとして投資先の組織成長の支援をミッションと考えています。シードやアーリー段階のスタートアップが組織を形成していくときに、一般的に10人・30人・100人規模の壁があると言われます。急速な事業成長により様々な課題が噴出する中で、うまく組織成長ができなければ事業にも支障をきたしてしまいかねません。その為、起こりうる課題を予測し伝えること、加えて各社が自社内に人事機能を実装することが重要です。

“成長する組織・事業づくり”への関心から会社組織のゼロイチ立ち上げを経験

ーーそれはさまざまな組織や仕組みを立ち上げてこられた池田さんの経験が生きる領域だと思うのですが、もともと拡大フェーズに興味関心がおありだったのでしょうか?

きっかけとして、ファーストキャリアでの経験が元になっています。新卒入社した航空会社が経営再建に陥り、大きな組織がシュリンクしていく場面を目の当たりにしました。その原体験を経たことで、「逆に、成長している企業、強い組織の企業とはどんな組織なのだろう?」ということに強い興味関心を持つようになりました。

人事や組織をつくるような領域へ進みたいと考え、ロンドン本社とグループ会社が世界中にあるグローバルDMCで組織改編プロジェクトに携わりました。BPOマネージャー兼経営企画として赴任したマレーシアでのSSC(シェアードサービスセンター)の立ち上げを通して、初めてゼロベースから運用体制を構築するまで上司であるマネージングディレクターと二人三脚で進め、2年間で100人体制に成長させることができました。

組織の立ち上げというのは、安定した事業運営ができ、継続した売上を上げるようになるフェーズまで至ることがゴールです。その意識でゼロベースから運用体制の構築に注力してきたことが、結果として経歴となりました。振り返ると、すでに安定的な経営状態に入っている組織よりも、これから急激な成長が必要な組織を支援することが自身の特性を発揮できると感じています。

ーー0-100が向いていると実感された機会などはありますか?

そういった自覚があったわけではないのですが、当時の上司は素養を見て、大きな枠の中で自由に決裁できる方がよいと考え任せてくれていたと理解しています。経営経験のない中でどのようにSSC立ち上げを実行したのかを聞いていただくことも多いのですが、それに関しては、経験したことのないことに取り組む際はひたすら勉強する、というスタンスです。参考記事や書籍を読み、経験を持つ方々の知見を聞き、多様な方法の中で自社に合うと考えられるものを導入してみて、補正していく。走りながらトライアンドエラーを繰り返すことで、その組織に合ったパターンが見えてくると考えています。

当然大変なことも多い現場でしたが、マレーシアのSSC立ち上げは、自身の生命力に対する自信や、今後どのような環境でもゼロベースで組織を作っていけるだろう、という確信を持てる経験になりました。今でも、あの時以上のハードシングスが連続で起きる現場はないと感じます。帰国後は人事のいないスタートアップ企業で人事業務の設計やチーム組成に携わりましたが、働く企業を選ぶ際の判断軸が「どれだけ大変そうか=責任範囲が広くて深いか」になったのも、その時の経験が大きいです。

“要は試しだ、視野を広く持て”が父の教え。格好いいお母さんの背中を見せたい

ーーそういった判断軸をお持ちの池田さんにとって、ご自身の人生の中でリアルテックに繋がる経験や想いがあれば教えてください。ここに至る遠因となるような原体験はありますか。

幼いころの父の口癖が「何でもやれ。要は試しだ。視野を広く持て。」でした。子供の頃から、とにかく新しいことにチャレンジをしろ、という意図のことを口酸っぱく言われていました。身近な例では食わず嫌いでピーマンを食べないことから始まり、何事もチャレンジと言われるうち、姉も留学して私も海外で働くことを選択することにもなりました。

父は若い頃に様々なチャレンジをしてきた経験から、娘たちにもなんでも自身で体験してほしいという想いを持っていたようです。

ーー現在は、何をしている時に一番幸せを感じ、熱中されていますか。趣味でも生活でも結構です。

人事としては、採用で同志が増えることや、事業・組織成長を実感したときや、社員が自社に対して「愛」を持って接してくれているのを実感したときは、とても嬉しく感じます。

プライベートでは、1歳と6歳の息子を持つ母なのですが、子供との時間が最も幸福な時間です。若いころは、子供は意思疎通のできない存在としてどちらかというと苦手意識を持っていたのですが、妊娠・出産・育児を通して180度考えが変わりました。子供のおかげで「母」という尊い役割を持つことが出来、子供のおかげでその役割を通じて生きがいを得ることが出来ました。

同時に“この子たちのために何かできないか”という想いを強く持つようになりました。実は、リアルテックを選んだ理由の中に、将来を担う子供たちに対して自身の仕事で貢献をしたいという動機もあります。ディープテックは未来の地球を救う技術です。ディープテックスタートアップへの支援をすることで、子供たちの未来を救いたいと考えています。そして子供たちに「僕のお母さんは格好いい」とも言われたいです。

子供の未来のために未来の地球をよりよくしたい

ーー改めて、取り組みたい仕事のイメージがあれば教えて下さい。リアルテックの仲間たちとどんな働き方をしたいですか?

まずは、人事領域の担当として、人事の各分野、採用、労務、評価、制度、規則等それぞれにおいて成功パターンを見出し、何を提供するべきなのかを見極め、支援手法の構築を目指しています。伴走して組織を成長させ、最終的には自走させていくべきと考えています。

イメージとしては、たとえば「組織テスト」のようなものがあったとしたら、リアルテックの支援先企業は総じて80点程度が取れるという状態です。企業によって何が重要であるかはカルチャーによっても違うため、100点というのは存在しません。ただ、自走できる組織であるためには、事業成長に問題ない点数を取れるような状態であることが一つの指標になるかと思います。

将来的なビジョンとしては、リアルテック出身のスタートアップは“総じて“組織力がある、組織成長がハンパない、採用力がある…そんな印象を持ってもらえる体制を目指しています。

また、スタートアップ企業の経営では事業開発、セールス・マーケティング、人事、広報・ブランディング、知財など様々な部門が密接に組み合わさって関係しています。それぞれの個性と専門分野を持つリアルテックのメンバーとも、チームとして有機的な連携ができることをすでに実感しています。

公私の相互作用やバランスというのは、社会的にも今後さらに大きなテーマとなっていくと思いますが、リアルテックは個人がプロフェッショナルとして業務に就く裁量労働制のため、公私の理想の関わりを自身で描いて実現することができる環境だと思います。子供を持つ親の立場としても、仲間と協力して実践していきたいです。

ーーリアルテックでの経験を今後の人生でどう活かしたいですか。

「キャリア」という言葉がありますが、キャリアは前にできるものではなく後にできていくものだと思います。なので今後のキャリアは真っ白な状態です。まずは自分の役割に集中し、結果を出し続けた先に、周囲から「ありがとう」と言っていただけるよう、日々投資先と向き合っていきます。 人生においての目標は、子供が大きくのびのびと成長し、いつまでも「僕のお母さんはかっこいい」と言われることです。子供たちの未来のために、未来の地球や社会、日本をより良くしていきたいです。 リアルテックの投資先企業は、現在地球規模で起こっている様々な問題や課題を解決しうる力を秘めた企業ばかりです。それらが組織の問題で陥る「谷」を先んじて防ぎ、強い組織を作ることで、事業を軌道に乗せていくことが私の使命です。

ーーリアルテックに興味を持っている方に向けてメッセージがあればお願いします。

私はWeb業界に長くいました。Web業界は目の前のペインを改善することに重きを置いて、現在すでにある技術を仕様しクライアントへ提供しています。プロダクトライフサイクルも早く、短期的な数億円の売上は多くの会社で達成することが可能になっています。しかしその先が広がらない、伸びないと感じています。

ディープテックは基礎研究に何年も費やし、やっと見つけたコア技術を社会実装しています。限りある地球資源に代替する新資源の開発、現在の医学では治せない病気やけがなどに対する新しい再生医療、宇宙開発を推進する技術など様々な分野があります。

カルチャーも技術も全く違うディープテックです。未来の地球を救う業界だと強く感じています。Web業界でこの先の未来に対して少しでも疑問を感じている方は是非、お気軽にご連絡ください。一緒に未来の地球を救いましょう。

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